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彼と彼女の色々な関係~君に溺れて~
第5章 願い事~莉愛菜~
海斗はそっとあたしを振りかえらせ、正面から抱きしめた。
「今まで俺がお前の願い事を叶えなかった事があるか?」
あたしは黙って首を振る。
「あの時はまだ俺達がこうなるとはさすがに思ってはいなかったが、今俺達が一緒にいる以上、莉愛菜の今までの願い事も、これからの願い事も全て叶えるのはこの俺だ。
他の奴にはやらせない。
もちろん、小さい頃の宿題で書いたお前の決め事の様な願い事もきっと叶えてみせる。」
海斗の言葉はとても真剣で、嘘偽りなく、海斗の想いを素直に言葉にしてまっすぐに届けてくれるからあたしは心の中が暖かくなった。
それと同時に、海斗の愛を深く感じて涙が滲んだ。
「ほんと?」
滲んだ視界で海斗の顔が良く見えないよ。
「本当だ。
はは、あの時と同じだな。」
海斗は楽しそうに笑っってあたしの髪を梳き、優しいキスを振らせた。