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彼と彼女の色々な関係~君に溺れて~
第6章 願い事~海斗~
俺はベッドから起き上がり、ソファーに掛けてある自分のガウンを裸の身体の上から着込んだ。
ふと見ると莉愛菜のガウン無い。
莉愛菜も裸だったから、着て部屋を出たんだろう。
ガウンの紐を結んで顔を上げると、部屋に月の灯りが射しこんでいるのにようやく気がついた。
「月か……。」
今日は天気がいいらしい。
良く見ると、月が射しこんできているベランダの窓に白い人影がある。
あれは、莉愛菜の白いガウン。
俺の真っ黒なガウンと対照的なその色は、白い肌を持つ莉愛菜にとても馴染んでいた。
そっとその後ろ姿に近づく。
その影は上を見上げて動かない。
空を見ているんだろうか?
”莉愛菜”
そう声を掛けようとすると、チラリと見えた横顔が微笑んだ。
その笑顔は月明かりに照らされていつにもまして綺麗で、簡単に俺の心を掴んだ。