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彼と彼女の色々な関係~君に溺れて~
第6章 願い事~海斗~


背中から腕を回し、そっとそっと小さな身体を抱きしめた。

俺の腕の中に収まる小さくて華奢な身体。

見つけた

俺の場所

「本当に、お前はすぐにいなくなる。」

そう呟いて首筋に顔を埋めた。

莉愛菜の香りと桜の香りが混ざったこの香りを嗅ぐと落ち着く。

さっきまでの不安が一瞬で吹き飛んだ。

振り返りながら、俺を起こしたら可哀想だからと言う莉愛菜。

今度、俺が先に起きてやろうかと思う。

目覚めて隣にいない事がどれだけ寂しいか、きっと莉愛菜はわかっていない。


笑いながら、俺に上を見ろという。

星なんかに興味は無いが、莉愛菜が言うなら見る。

そっと目線を上にあげた。


するとそこには、満天とは言えないが、この都心に近い場所にしては充分過ぎるほどの綺麗な星空が広がっていた。

たくさんの星が散らばっている中、薄すらと川のように見える場所がある。

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