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彼と彼女の色々な関係~君に溺れて~
第9章 ♡chocolateより甘く蕩けて~海斗&莉愛菜~
モヤモヤした気持ちを抱えたままリビングに戻る。
「どうしようかな…」
まだ、あたしは肝心な物を渡せていない。
ソファーに回り込むと、海斗はまだスヤスヤと寝息を立てていた。
その傍に座り込み、海斗の寝顔を見つめる。
このまま寝かせておいてあげたいけど。
「起きてくれなきゃ渡せないよ。」
テーブルの上にはもう準備してあるんだけどな。
海斗の綺麗な寝顔を隠してる前髪をそっと払ってあげると
「……っ!」
いきなり手首を掴まれた。
「か、海斗ごめん。起こした?」
のそのそと起き上がる海斗に言う。
「俺が起きなきゃくれないんだろ?」
ニヤリと笑って言われた。
き、聞いてた?!
あたしは独りごとを聞かれた罰の悪さに俯いた。
「莉愛菜?」
優しく名前を呼ばれて、あたしはそっとテーブルに手を伸ばした。
「海斗、これ…」
「ん?」