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彼と彼女の色々な関係~君に溺れて~
第3章 熱~海斗~
それからあたしは海斗に付きっきりで看病した。
汗を拭いたり、用意しておいたヒエピタ貼ったりくらいしかできないけど。
とにかく傍にいたかった。
海斗が目覚めた時に、あたしが傍にいてあげたい。
独りにしたくなかった。
あたしがもし熱を出して、苦しい時目が覚めて独りだったらとても寂しいから。
数時間たって、佐々木さんが様子を見に来てくれた。
丁度点滴も終わって。
「さっきよりは楽になってると思うよ。
薬が効いてるだろうから。」
佐々木さんが言ってくれる。
実際、帰ってきた時より海斗は苦しそうじゃない。
「良かった…」
あたしは張り詰めていた物が切れて、ふかふかの床に座り込んだ。
「ははは、そんなに気を張っていたのか。
りーちゃんは本当に可愛いなぁ。」
そしてあたしの頭を撫でた。
「そんなことじゃ、坊ちゃんの風邪が治った頃にはりーちゃんが倒れそうだ。」