この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
彼と彼女の色々な関係~君に溺れて~
第3章 熱~海斗~
海斗が楽になれるなら、あたしが風邪引いたっていい。
「佐々木さん、もう海斗は大丈夫?!
また熱上がったりしない?」
「大丈夫だろう。
りーちゃん、あとで坊ちゃんに飲ませてやってな。
あと、小まめに水分取るように。」
佐々木さんは看病のアドバイスをあたしにして部屋を後にした。
佐々木さんを見送って、またベッドルームに行く。
海斗は変わらずぐっすりと寝ていた。
「頑張りすぎだよ…。」
いつも仕事には一切手を抜かない海斗。
あたしといる時間を作ってくれながらも、仕事はきっちりこなしてる。
海斗はさっきよりだいぶ楽そう。
眉間に寄っていた皺も今は無く、子供の様な寝顔を見せている。
あたしはこの無防備な寝顔を見るのが好き。
やっぱり、まつげ長いなぁ。
そっと額のヒエピタを張り替えた。
すると新しい冷たさに
「んっ…」
海斗が薄らと目を開けた。