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彼と彼女の色々な関係~君に溺れて~
第3章 熱~海斗~


あたしはドキドキする気持ちを抑えながら、スプーンでお粥を取る。

まだ熱々だからフーフーして海斗の口の前に持っていくと

パクッ

大人しく食べた。

「おいしい?」

あたしが聞くと

「ん。」

頷いてまた口を開けた。

あたしの腰に腕を回してくっ付いてくる。

その口にどんどんお粥を入れていくと、海斗はしっかり全部食べてくれた。

そうだ、海斗に薬を飲ませないと。

あたしはベッドから身体を伸ばしサイドテーブルに置いてある薬を取ろうとした。

すると、

「莉愛菜。」

あたしの腰に回していた腕に力を込めて引き戻そうとする海斗。

「海斗?」

キングサイズのベッドで手が届かなくて薬を取れないまま振り返る。

あたしの腰を引き寄せて、胸元に顔を埋める海斗は顔を上げずに呟いた。

「行くなよ。」

まだ完全に治っていないから、声にいつもの力は無く、鼻声気味。

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