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彼と彼女の色々な関係~君に溺れて~
第5章 願い事~莉愛菜~
「「できたっ!!!」」
あたしと海來君、ふたりの声が重なった。
「二人ともできたのか?
じゃぁ遊んでいいぞ。」
そう言ったのは、さっきからずっとあたしと海來君の向かい側のソファーで本を読んでいた海斗お兄ちゃん。
「兄ちゃん、おれ漢字全部書けたよ!!」
「良かったな、海來。」
「じゃぁ、おれ外に行ってくる!!
りあなもあとで来いよ~。」
海來君は宿題を持って部屋を去って行った。
遊ぶことで頭がいっぱいで、あとであたしの宿題見るって言ったの忘れちゃったみたい。
「莉愛菜、宿題ちゃんとできたか?」
「うん!ちゃんとかけたよ!」
「そうか、見せてみな。」
海斗お兄ちゃんはあたしの前でしゃがみ込んだ。
「かいとお兄ちゃん、りあなのおねがいごとしりたいの?」
あたしの宿題。
それは、七夕の笹に飾る短冊に願い事を書いてくる事。
明日、それを持って行ってクラスの皆と飾るんだ。