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十字路の上で
第2章 ありふれた日常

彰人と俺達は高校のときの部活繋がりで、かなり気心が知れている。

真実は普段、俺と同じ駅から電車で通っているが、遅刻しそうになると毎回、一駅奥に住んでいて、バイクで通う彰人に拾って乗せてもらって来ている。


「何で先輩もお前のこと、こうも甘やかすかね」

「何よ、邦彦だって充分可愛がられてるじゃない。こないだだって2人で飲みに行ったんでしょ?なんであたしも誘わないのよ」

「お前な、自分が飲んだらどんなけタチ悪いと思ってんだよ」

「うるさいわね〜」


バチっと腕をはたかれる。

そんなくだらないやり取りを繰り返していると、いつの間にか大学の門をくぐっていた。

木陰のベンチに座りグループで談笑している奴ら。
同じように校舎に向かう奴や、1限で終わりなのか、もしくは早めの飯にでも出るのか、逆に門に向かっていく奴。


誰かとすれ違うたびに、そいつらがチラチラと真実を見るのが分かる。

色白っていうのはそれだけで目を引き、容姿も伴うととても存在感があると思う。
ただそれが良いことかどうかは別問題だ。
少なくとも、本人は全く望んでいない。

大学に入ってから出来た友人のほとんどが、俺と真実が繋がっているのを知ると、紹介してくれと頼んで来たが、全く取り合わなかった。


真実にはずっと昔から好きな男がいるから。

そしてたぶんこいつの中で、そいつを越える男はいないはずだから。


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