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十字路の上で
第1章 誰でもいいから

次に目が覚めたのは、すっかり日が昇った9時前。
あと数分で1限が始まろうとしている時間だ。
枕につっぷして「あぁー…」と思わず唸ってから、隣で気持ち良さげに眠っている彰人の肩を思いっきり引っ叩いた。
「―――彰人っ!起きてっ!!」
ビクッとして飛び起きる彰人。
「えっ?何!?」
また夢でも見ていたのか、馬鹿みたいにキョロキョロしている。
その様子にイラっとしながら彰人にかかっている布団を引っぺがす。
「もうっ!彰人のせいで1限でそこねたじゃん!!
だからイヤって言ったのに!!」
ベッドから出て、床に散らばる服を拾い集める。
彰人との行為の後はほとんどと言っていいほど、気を失うように眠ってしまうので、昨夜の疲れもあるし、あの時間からしたらヤバいと思っていたのだ。
しばらくして目が覚めたのか彰人は「なんだ…」と言って枕に肘をついてまた横になりながらこちらを見る。
「1限くらいいいじゃん。今回久々だったから、朝からまた燃えちまったんだよ。
お前だって良かっただろ?」
ニヤッと笑う彰人を軽く睨む。
「…それとこれとは別。
あたしが成績落とせないの知ってるでしょ」
「1回抜けたくらいで変わんねーよ」
「彰人基準で言わないで」
あたしの言葉に彰人が肩をすくめる。

