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鬼畜倶楽部
第1章 出会い

『盗んだサイフは』
リビングのソファーに座っている男が言った
『盗んでません』
足早に、キッチンのテーブルへサイフを取りに行った。
『急いでいたので、後で警察に届けに行くつもりでした』
テーブルに取りに行く間に、とっさに思いついた事を男に言った
『中見たでしょ』
男はサイフを受け取りながら、獲物を狙う猛禽類の目の様な眼差しで真っ直ぐ祐子を見ながら言った
『見てません』
祐子が、嘘をついた 何故か見たと言ったらマズイそう感じたからだ
男はサイフを取り、中を確認し出した。
カード類に目をやり、次にお金を全部ソファーテーブルの上に出した。
やはり、全て一万円札 お札の向きもきっちり揃えてある。
男は一枚一枚指で弾きながら、10 ・20 ・30・ 40 ・50 ・60 ・70 ・3 ・4 ・5と
10枚づつ 束にして 最後に端数を横に置き
更にサイフの中を確認して
『足りないな』

