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鬼畜倶楽部
第1章 出会い

え?
『盗んだね』
え?
『盗んでなんていません』
さっき広げて見ただけだ、サイフの中身を確認している所で呼び鈴が鳴って
一瞬にして、この男 私を脅しに来たんだと理解した。
『盗んだだろ』
男は更に祐子を見ながら、脅す様な声で言った
祐子は、盗んでいない自分の非が無い事を言われて、少しカチンとして、反発する様な態度で
『盗んでなんていません、警察に電話しましょうか』
と、強気に出た
『いいですよ』
男は、冷静に男もまた自分に非が無いと言わんばかりに返事をした。
『わかりました』
祐子が携帯から電話しようと携帯を探していると
『もし盗んでいたら、犯罪者ですよ』
『家族からも社会からも目捨てられる』
『いいんですか?』
男が言った
携帯がカバンにある事を思い出し、キッチンへ向かい携帯を取ろうとカバンを広げていると、さっき拾ったサイフを入れた買い物袋の中に一万円札が見えた。
え? もしかして・・・
『私が警察に電話しましょうか』
男が、不意に言った
男と買い物袋に目を行き来しながら見ていると
もしかして、サイフから落ちたのかも
男に気づかれない様に袋を見てみると、数枚の一万円札が入っていた
『警察に電話しますね』
え?
『待って』
咄嗟に祐子の口から出た
『え?』
今度は男が言った
『待ってください』
更に祐子が言った
『やっぱりな』
男は、ニヤリとして言った。

