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君はカノジョ
第3章 彼女の声
小田部長は金原さんにまた服を着なさいと言いつけ、ドアを閉めると「大丈夫か?」と言った。
単純にドアがぶつかった事を言ってるんだろうけど、
俺は心の方が大変で「あ、えぇと、まぁ…」みたいな返事しかできない。

聞いてたんだね、と問われてごまかしもできず、ハイ、と答えた。
ふぅ、と小田部長はため息のようなものをつく。
虫の良いお願いだとはわかっているんだが…と前置きして、「彼女と私の事は口外しないで欲しい」と言った。
「きっかけは些細な事だったんだが、彼女とこうなってしまってしばらくになる。どうにかしないと、とはお互い思っているんだ。むやみに騒ぎになるようなことは避けたい」
焦ったり、ごまかしたりするでもなく堂々とそんな事を言う。

大人だなぁ、と思う。すごぶる悪い大人だけれど。
こうして前に立つと女子社員の言っていた小田部長には余裕がある、というのもよく解る。
スーツの立ち姿は一つの乱れもなく、さっきまで情事に耽っていたとは思えない。
長身だけど威圧感があるというよりは頼りがいのある体躯で、静かな落ち着いた声で話す。
この人のいう事なら間違いないだろう、というような説得力がある。それはきっと生まれ持ったもの以上にこの人が「男」として長く生きてきたからだろうと思う。

金原さんもそういうところに惹かれたんだろうか。
俺では到底太刀打ちできない、と思った。思った瞬間頭を殴られたような衝撃が走った。

初めから、金原さんは俺なんか相手にしてなかった。
だって俺とこの人ではレベルが違いすぎる。男としてのレベルが。

桃子さん、相手は弟じゃなかったけど、別の意味でとんでもない男だったよ…。
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