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そして、花開く
第2章 ~ 1 ~
『今日、清姉は?』
『出張で北海道。何か明日会議があるんだって~』
勝手知ったる何とやら。
清貴は靴を脱ぐと、酒入りのコンビニ袋を聡に渡して、奥へと進んだ。
玄関から入ると廊下の左側に寝室、右側にバスルームと、手洗いがある。
正面の扉の奥はリビングダイニングと、キッチンになっていて、1LDKだが寝室は分けたい聡にとっては丁度いい広さだった。
『ちょっと、聡。また何にも食べずに飲んでるわね?ったく、ダメでしょ~?』
『なら、清(きよ)が何か作ってくれる?』
『あたしを家政婦代わりに使うの、アンタくらいなもんよ。何か作ってあげるから、ビール取って』
爽やかイケメンがニッコリと笑って、ビールビールと手を差し出す。
苦笑いしながら、ビールを手渡すと、聡はまた窓際のソファーに腰を下ろし、薄くなったウィスキーを飲み干した。