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そして、花開く
第8章 ~ 7 ~
『ほら、やっぱり!そんなだから、聡の上司に聡が付け入られるのよ!先輩!ちゃんと聞いて頂戴。あのね、聡は鈍いのよ!』
『付け入られるって…』
眉を寄せて、大樹が清貴を見上げる。
その肩にポンと清香が、手を置いた。
『ちゃんと話した方が良いと思うよ、大樹くん。ホント、凄く…癪だけど』
『という訳で、アタシ達帰りますから。じゃあね、聡。アンタ後でちゃんと報告しなさいよ』
清貴と清香は、呆然としている聡の返事も待たずに席を立つ。
リビングの扉を開けると、大樹に清貴が手招きをして、そのまま玄関まで連れて行ってしまった。