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そして、花開く
第4章 ~ 3 ~
ようやくひと心地着いた気がする。
『やっぱり、酒は静かに飲みたいな』
『確かに、な』
何か音がしたと思ったと同時に、独り言に返事がある。
『へ?』
間の抜けたな声を発しながら、聡は後ろを振り返った。
見れば両手にグラスを持った、清香曰く『目付きの悪い残念イケメン』が立っていた。
黒服はもう着ておらず、ジーンズに白のTシャツ、その上に黒のジャケットを着ている。
先程の凄みを感じる程の雰囲気はない。
私服をきた彼は、余り年も変わらない様に見えた。