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第3章 【学校編】映子先輩

映子のおかげか、その後は女子からの嫌がらせはすれ違いざまに「ブス」と囁かれる程度で済んでおり、クラスメイトの素っ気ない態度にも慣れてきた。

付き合いだして１ヶ月ほど経った頃、莉桜は元基にデートに誘われた。

しかし帰宅して私服をチェックしてみて愕然とした。彼氏どころか男友達すらいない莉桜は、デートに着ていけるような服を持っていなかったのだ。
それに初デートなのだから普段の素っぴんではなくメイクもしたい。

(どうしよう…エミとはまだ仲直りしてないし)

男っ気のまるでない莉桜と違い、エミは中学時代に彼氏がいたから相談すれば適切なアドバイスをしてくれただろう。

唯一といっていい友人と疎遠になったことが今更ながらに心細くなった時『遠慮しないで相談して？』という言葉が脳裏に浮かんだ。

(そうだ、映子先輩！)

彼女が言う『相談』はイジメの問題だろうが、おしゃれに関して映子ほど頼りになる人はいないと思えた。

(さっそく明日 相談してみよう！)