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3ヵ月に1度の涙の理由
第2章 3ヶ月に1度の内緒の話。
「言葉攻めってやつ?」

私の中の内壁に軽く触れ、弱いところのすぐ隣、周囲ばかりを攻める。
すごくもどかしくなって浮かせてしまう腰を、アキトはもう一方の手で押さえ込むのでどうしようも出来ない。


「私に、とっては、ただの実況、よ」

強がりではなく、その通り意味のない実況をしていたあの男に丁度うんざりしてたところ。
それもあって別れを言い出したのを思い出す。


「アズサのここ、ヒクヒクしてるね。もうこんなに濡れてる」

アキトはそう言ってさっきまで私の中にあった指を抜いた。
それを見せ付けるようにしてゆっくりと、その指を舐めあげる。


「そう、いうのよ、そういう、の」

思い出しただけで憎らしいのに何故か同じことをしているアキトに対してそんな感情は沸かない。
なんか、こういう表情色っぽいな、とか、そういう感じ。


「ふーん。つまんない男だったね」

アキトは少しため息をついてからキスをしてきた。
これで話は終わったらしい。


アキトの指がもう一本入ってきてバラバラに私の中を掻き回す。

アキトの指が出し入れされる水音により興奮が高まる。
先ほどまでいやと言うほど避けてきたところばかり攻めるので
私はもう、限界だった。

「アキト、もう、いい。今度、私、が、」
私が上半身を起こし手を伸ばすとその手をつかまれアキトの胸元に引き寄せられる。


「俺のはいい。もう挿れたい」


アキトはベッドのサイドテーブルの引き出しの中からゴムを出す。
何回か前にアキトが箱ごと家においていったものだ。

俺のだけど必要だったら使っていいよ。
そんなことを言って置いていったものだ。


「俺以外の男と、使った?」

「使ってない」

悪戯に笑うアキトに私はそう答えた。

その引き出しは私は使わない。
アキトしか開けない引き出しだから。


「ちゃんと避妊してるの?」

アキトはとんでもないことを聞く。

「うちではあんまやんないし」

「あっそ、じゃー俺特別だね」

嬉しそうなアキト。
そういう顔、結構好きだよ。

泣き顔の次に。
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