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3ヵ月に1度の涙の理由
第1章 あなたにあげる、リンドウを
「俺の、何が、駄目なん、だと思、う?」
また泣く。メンドクサイ男。

アキトの持って来たビールは底をついた。

私はキッチンに行き、シンク下から焼酎を出す。
アキトは泣きながらも私の後を付いてキッチンに来る。
そして冷蔵庫から氷を取ってグラスに入れる。グラスは2個。
頼んだわけじゃないけど、いつも通り。


「あんたの駄目なとこはメンドイとこ、すぐ泣くとこ」

「アズサの前でしか泣かないのにー」

「わかったから、わかったから、」

自分でも何が分かったのか分からないけど。
ビールから焼酎に移ってもペースは変わらない。
水のように飲む。


「アズサは、わかって、ない、」

アキトの服の袖口が少し濡れていた。
それで涙を拭くものだから。

アキトにティッシュ箱を投げつける。

「顔、汚いから拭きなさいよ」

こいつが泣くようになったのはいつからだろう。
最初振られたのを見たときは、泣いてなかった。
2回目は、少し悲しそうな顔してたくらい。
3回目は涙目になってたんだっけ。

あれ?それ、4回目だっけ?


忘れた。




アキトが泣き止んだのはうちに来て何時間後だったのだろうか。

今は泣いて疲れたのか、今度は眠そうにしている。
子供みたい。

本当に幾つですかって感じ。
まあ、同い年なのは知ってるんだけどね。


「アズサはさあ、振られた?」

は?私振られるの前提ですか?

「この間、男と、歩いてるのみたからさあ」


目を擦りながら話してる。もう寝ればいいのに。


「ああ、あいつか。振ってやったわ」

多分、つい最近まで、つい3週間ほど前まで付き合っていた人だと思う。
私の言葉にアキトは よかったあー って。


「じゃあ、俺、もう寝ていい?」

自分の話したこと話したら、今度は寝るんですね。
いつも通りです。
アキトは当たり前のように私のベッドに行こうとする。

外から来たまんま、布団はいられるの、すごく嫌だけど
アキトは次の日、布団干してシーツも洗ってくれるから許してる。


「勝手にすれば?」

「うん。勝手にする」
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