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上野んちの親父が死んだ
第1章  
 上野は必要以上に手をかけていない顔に、久しぶりに見せる満面の笑みを浮かべて俺を見つめていた。

 その視線が昔よりも随分下のほうから向けられていることに、俺はそのときはじめて気が付いた。


 いつの間にかここまでの身長差が出来ていたということにも気付かないくらい、俺は上野を避けていたんだろうか?
 そんな事を考えている間にも上野はクローゼットの前に足を運び、取っ手に手をかけた。



 上野は笑顔のままノブを引いた。



「ずっとカッちゃんは変わっちゃったんだって思ってた」



 軋んだ音がして折り戸が開く。


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