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上野んちの親父が死んだ
第1章  
 長い沈黙が続いた。
 騒音の次は静寂。
 耳の中がキーンと痛かった。


 どこからともなく聞こえてくる室外機の音に上野の息遣いが混じったのは、体感では何十分もあとのことのように思えたけれど、実際は数秒だったのかも知れない。



 見ると、上野はさきほどまで狂ったように玩具を床に投げつけていたとは思えない穏やかな表情で俺を見つめていた。



「・・・続き、てつだってくれる・・・?」



 不穏なような平穏のようなぐらついた気持ちを安定させるには頷くしかなかった。
 今度は落ち着いた素振りで作業を再開した上野の真横に立ち、俺は上野と同じ動きをした。
 床の上に玩具がどんどん積み重なっていく。




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