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上野んちの親父が死んだ
第1章  
「ありがとう。本当に助かった」
「いいって。あーつかれた!お前もおつかれさん」
「よく休んで」
「そーするよ。上野もしっかり寝ろよ」
「・・・うん」
「なぁ、上野」
「・・・なに?」
「さっき、来週引っ越しって言ってたけどさぁ・・・学校はどーなんの・・・?」



 あくびに紛れて気になっていたことを尋ねた。
 振り向いたときには上野は、俺が校内で目で追っていたときの上野に戻っていた。


「・・・部下の人が全部やってくれたから」


 上野は俯いたまま、ボソボソと答えた。
 俺は悩んだけれどそのまま足を玄関に向け、脱ぎ散らかしたクロックスに片足ずつ足を突っ込み、背後に佇む上野に言った。


「そっか。元気でな」



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