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上野んちの親父が死んだ
第1章

がしゃん。
落下音と共に、上野の両腕から零れ落ちた玩具が玄関の床に散らばる。
上野が泣いているんだと気付いたのはその時だった。
「え、ちょ、上野!?」
俺は慌ててクロックスを脱ぎ散らかした。
途中段差につんのめりながらも散らばった玩具の中で啜り泣いている上野のそばに駆け寄り、しどろもどろしつつ、その小さい背中を撫でた。
「な、なんで泣くんだよ」
「だっ・・・だって、カッちゃんがお別れ・・・」
「俺がお別れって・・・お前が引っ越してくんだろ?お前がお別れしていくんじゃんか」
「カッちゃんが・・・私の知らない、とこに、行っちゃう・・・」
「いやいやいや、お前が俺の知らないとこに行っちゃうんだろ!?」
「だっ、だって・・・カッちゃん、こんどはほんとに変わっちゃう、カッちゃんが・・・私と友達じゃ・・・」
「何言ってんだよ、俺ら友達だろ!?お互いにいろいろ、なんかよくわかんないうちになんとなく遊ばなくなっただけで、でも遊んでない間もお互いずっと友達だって思ってただろ?だからこーしてお前が頼んできたから、俺は頼みをきいたわけなんだからさ」
「でも・・・もう会えなく、なって・・・」
上野は泣きながら床の上に転がっているGIジョーを拾い上げ、俺の胸元に押し当てた。
落下音と共に、上野の両腕から零れ落ちた玩具が玄関の床に散らばる。
上野が泣いているんだと気付いたのはその時だった。
「え、ちょ、上野!?」
俺は慌ててクロックスを脱ぎ散らかした。
途中段差につんのめりながらも散らばった玩具の中で啜り泣いている上野のそばに駆け寄り、しどろもどろしつつ、その小さい背中を撫でた。
「な、なんで泣くんだよ」
「だっ・・・だって、カッちゃんがお別れ・・・」
「俺がお別れって・・・お前が引っ越してくんだろ?お前がお別れしていくんじゃんか」
「カッちゃんが・・・私の知らない、とこに、行っちゃう・・・」
「いやいやいや、お前が俺の知らないとこに行っちゃうんだろ!?」
「だっ、だって・・・カッちゃん、こんどはほんとに変わっちゃう、カッちゃんが・・・私と友達じゃ・・・」
「何言ってんだよ、俺ら友達だろ!?お互いにいろいろ、なんかよくわかんないうちになんとなく遊ばなくなっただけで、でも遊んでない間もお互いずっと友達だって思ってただろ?だからこーしてお前が頼んできたから、俺は頼みをきいたわけなんだからさ」
「でも・・・もう会えなく、なって・・・」
上野は泣きながら床の上に転がっているGIジョーを拾い上げ、俺の胸元に押し当てた。

