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上野んちの親父が死んだ
第1章

「もう片付いてんじゃん」
足をペタペタ鳴らして部屋中うろつく俺に、上野は俯いたままボソボソと答えた。
「お父さんの部下の人がほとんどやってくれたから。この家も処分してくれるって・・・だから来週引越し。新居も部下の人が全部決めてくれた」
言い終わると上野は黙って2階へ続く階段を上った。
俺もあとについていくと、遠い記憶の中の見慣れたドアの中にその背中は消えた。
俺は一瞬考えて足を止め、タンクトップの裾で顔の汗をふいた。
記憶が正しければそこは上野の部屋のはずだ、と考えた。
彼女がいるのに他の女の部屋に入っちゃまずいだろ、なんて真面目に不埒なことを考えた結果のことだ。
じきに開きっぱなしのドアから廊下へ明かりがパッと漏れ、室内から上野が俺を呼んだから、俺は遠慮がちに中を覗き込んだ。
足をペタペタ鳴らして部屋中うろつく俺に、上野は俯いたままボソボソと答えた。
「お父さんの部下の人がほとんどやってくれたから。この家も処分してくれるって・・・だから来週引越し。新居も部下の人が全部決めてくれた」
言い終わると上野は黙って2階へ続く階段を上った。
俺もあとについていくと、遠い記憶の中の見慣れたドアの中にその背中は消えた。
俺は一瞬考えて足を止め、タンクトップの裾で顔の汗をふいた。
記憶が正しければそこは上野の部屋のはずだ、と考えた。
彼女がいるのに他の女の部屋に入っちゃまずいだろ、なんて真面目に不埒なことを考えた結果のことだ。
じきに開きっぱなしのドアから廊下へ明かりがパッと漏れ、室内から上野が俺を呼んだから、俺は遠慮がちに中を覗き込んだ。

