この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
ただ一つの一対
第11章 オマケ 奇跡の少女
 
 こちらもまた、則宗にとって不思議な感覚をもたらす女だった。張りのありそうな肌に、娘と同じ豊かな黒髪。女としては中々食べ頃であるはずだが、不思議と欲はそそられない。

 一週間前、菊が嫁と子どもを連れて本家へ顔を出すと則宗に連絡が入った時は、あわよくば仲を引き裂いて嫌がらせでもするつもりでいた。だが極道の妻としての匂いをまるで感じない女の顔を見ていると、敵意は削がれていた。

「……しかしなんだ、今さらになって顔見せか。普通はすぐ挨拶に来るもんじゃねぇのか」

 菊が菖蒲をどこかから攫い、戸籍上はともあれ実質妻としたのは、もう四年以上前の話である。時を同じくして生まれた子どもが継承権のない女の子だった事もあり、則宗は今日まで特に彼女達へ興味を抱く事もなかった。顔を合わせるのは、本当に今さらだったのだ。

「それは、菖蒲の戸籍で色々解消しなければならない問題もありましたから。それに、三つ子の魂百までと言うでしょう? 人格の定まっていない蓮に、醜いモノを見せたくはありませんでした。まあ四歳の誕生日も過ぎましたから、顔を見せるくらいは許してやろうと思ったんです」
 
/219ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ