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甘い風
第10章 戸惑い

指を絡めて手を繋ぐ二人を見て
タケル「信じらんねー」
モナ「桜子さん、また来てくださいねっ」
「ありがとう。家にも遊びに来てね」
ニコリと微笑み
「行こ」
「うん」
カツカツ
コツコツ
靴音を響かせる二人に
学食内はざわついた
周りの空気など気にせず
「時間ないのに、来てくれてありがとう」
「美味しかった、こちらこそありがとね、翔。久しぶりに学生気分を味わえたし」
「いつでも来てよ、迎えに行くから」
ドスドスドスとオフィス裏手の駐車場へ
ヘルメットを手渡し
「ありがとう、気をつけてね」
彼女の腰を引き寄せ唇を奪う
「ありがと、仕事終わったら連絡くれれば、迎えに来るから」
「状況次第で連絡するね、行ってらっしゃい」
うんと頷き
大きな音をたてて去っていった
「ただいまー」
オフィスへ戻る桜子
片山が彼女の席へと
「桜子ちゃん」
「ん?」
「さっきバイクに乗ってた?」
「何で?」
「通り過ぎたバイクの後ろにいるのを見たからさぁ」
「あ、うん」
「これ?」
片山は薬指の指環を指す
「うん」
「へぇー、なんか、桜子ちゃん変わったな、いい意味で。今までそんな気配も感じさせなかったから」
「仕事仲間にプライベートは見せないでしょ、普通。あ、この前の案件どうした?」
「あぁ、一から練り直し」
「あはは、頑張ってよ、片山ちゃん」
「ありがとよっ」
穏やかな笑みを浮かべた片山は彼のデスクへと戻っていった
(変わったって何がだろ?ま、いいか、仕事しよ)
真顔に戻り仕事に集中する桜子
午後一番の授業が終わるとタバコを吸いに喫煙所へ向かう翔
「翔ちゃん、すげーな」
小走りで彼に声をかけるのはタケル
「あ?」
「大人だな、彼女。スゴイ空気感とオーラだし。お前、変わったよなー、手を繋ぐなんてさ。でもあんないい女なら手も繋ぎたくなるよなー」
「なんだよ、それ」
「だってお前が手繋いでるのなんて初めて見たし」
「まぁな」
「人間変わるもんだなー」
「俺、タバコ吸ってくから、後でな」
「あぁまたな」
タバコをくわえ火を着ける
フーッと一息
(変わったのかな、俺…)
午後の暖かな日差しが彼を包んでいた
タケル「信じらんねー」
モナ「桜子さん、また来てくださいねっ」
「ありがとう。家にも遊びに来てね」
ニコリと微笑み
「行こ」
「うん」
カツカツ
コツコツ
靴音を響かせる二人に
学食内はざわついた
周りの空気など気にせず
「時間ないのに、来てくれてありがとう」
「美味しかった、こちらこそありがとね、翔。久しぶりに学生気分を味わえたし」
「いつでも来てよ、迎えに行くから」
ドスドスドスとオフィス裏手の駐車場へ
ヘルメットを手渡し
「ありがとう、気をつけてね」
彼女の腰を引き寄せ唇を奪う
「ありがと、仕事終わったら連絡くれれば、迎えに来るから」
「状況次第で連絡するね、行ってらっしゃい」
うんと頷き
大きな音をたてて去っていった
「ただいまー」
オフィスへ戻る桜子
片山が彼女の席へと
「桜子ちゃん」
「ん?」
「さっきバイクに乗ってた?」
「何で?」
「通り過ぎたバイクの後ろにいるのを見たからさぁ」
「あ、うん」
「これ?」
片山は薬指の指環を指す
「うん」
「へぇー、なんか、桜子ちゃん変わったな、いい意味で。今までそんな気配も感じさせなかったから」
「仕事仲間にプライベートは見せないでしょ、普通。あ、この前の案件どうした?」
「あぁ、一から練り直し」
「あはは、頑張ってよ、片山ちゃん」
「ありがとよっ」
穏やかな笑みを浮かべた片山は彼のデスクへと戻っていった
(変わったって何がだろ?ま、いいか、仕事しよ)
真顔に戻り仕事に集中する桜子
午後一番の授業が終わるとタバコを吸いに喫煙所へ向かう翔
「翔ちゃん、すげーな」
小走りで彼に声をかけるのはタケル
「あ?」
「大人だな、彼女。スゴイ空気感とオーラだし。お前、変わったよなー、手を繋ぐなんてさ。でもあんないい女なら手も繋ぎたくなるよなー」
「なんだよ、それ」
「だってお前が手繋いでるのなんて初めて見たし」
「まぁな」
「人間変わるもんだなー」
「俺、タバコ吸ってくから、後でな」
「あぁまたな」
タバコをくわえ火を着ける
フーッと一息
(変わったのかな、俺…)
午後の暖かな日差しが彼を包んでいた

