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甘い風
第11章 翔
「真剣だから、一緒にいよう。に、ならない?」

桜子は彼の前髪をかきあげながら
「それも思う」

「なぁ、お前のこと、俺は本当に真剣に考えてる。きちんと言ってなかったけど、言うことでもないしって思って言わなかったけど。
今まで散々女を抱いてきた。
でも、俺は満たされたことなかったし、女のことで頭がいっぱいになることもなかった。
だから、彼女も作らなかった。

桜子と一緒にいたいって思った。
こんなことは初めてなんだ」

「そう。でも、まだ18よ、貴方。将来を決めるには早すぎる」
長い睫毛を上下に揺らす

「オヤジとお袋、十歳違うんだ」

「そう」

「お袋の方が上」

「ふぅん」

「オヤジがお袋のこと好きで好きで学生結婚したんだって」

「そうなんだぁ」

「俺、そんなオヤジの息子よ?」

「うん」

「安心しろって」

「うーん」

「オヤジも俺も欲しいと思ったものは絶対自分のものにする」

「うん」

「オヤジも俺のことわかってるから、絶対反対なんてしない」

「うん」

「お前が俺のことを嫌いにならない限り
別れって言葉、口にするな」

「うーん」

「二度と言わないって約束して」

「うーん」

「何?お前、嫌いなの?俺のこと」

「ううん」

「どう思ってんの?俺のこと」

「好き」

「ダメ、俺はお前を愛してる。好きなんてもんじゃ足りない」

「もう、わかんないよぉ」

「何でお前は自分の気持ちに素直になろうとしないの?
俺に抱かれてる時みたいに素直になれよ」
また彼女の髪を掬ってはサラサラと遊ぶ翔

「うん、きっと愛してる、と、思う。だから、貴方の未来を考えて…」

「お前、不安なだけなんじゃない?」
彼女の左手を手に取り
薬指の指環を彼の人差し指と親指で挟み
人差し指で指環を左右になぞりながら
「そうでしょ?」

「そうなのかも、ね」

「18だって言うけど、そこら辺の18と一緒にすんなよ」

「うん…」

「俺は産まれた時から帝王としての教育受けてんの」

「帝王って?」

「うちのオヤジ、木了龍一。知ってるでしょ?名前だけでも」

「あ、知ってる」

「オヤジ一代で今の会社を作ってデカクしていった」

「うん」

「俺、その一人息子だから、オヤジの跡継ぎとして帝王学植え付けられて育った」

「そうなの…」
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