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甘い風
第2章 愛って何でしょうね?
皆食べ終わると
桜子が最初に席を立ち上がり

「大和さん、ご馳走さま!これでお願いします」

美しい笑顔とキラキラ光るカードを大和に渡した瞬間
崩れ落ちるように桜子

ガガっと椅子を鳴らしながら立ち上がる翔

床と一体化する一歩手前で
背後から脇の下に手が伸び支えられる

目の前の大和も慌てて抱き抱える

一瞬のことに驚きながら里優が駆け寄る

「大丈夫ですか?桜子さん?」

心配しながら大和
「桜子さん、大丈夫ですか?」

「大丈夫、桜子あるあるだから、気にしないで」
囁くように小声の桜子

「ちょっと座っててください」

「大和さん、ありがとう、もう、大丈夫だから、もう、大丈夫、貧血よ、貧血」

その言葉と翔の支えを確認すると大和は桜子から腕を放し
椅子を近付ける

「いいよ、わかったから、ちょっと座りましょう、桜子さん」

「うん、ありがとね、翔くん、床に這いつくばるところだったわ、ごめん里優ちゃん、翔くん、先に会社に戻ってて」
フッと口元に笑みを作り言葉にしながら椅子に腰かける

「ご馳走になっちゃって、更に何もできなくて」
恐縮する里優に

「せっかく美味しいものを食べて楽しい時に心配させてごめんね」

「一人にさせるのは心配なので、翔くん置いていきます。お医者さん行きます?部長に私が説明しておきますけど」

「ほんと、大丈夫。もうオフィス戻るから。里優ちゃん、一時間たっちゃうから、先に行っててね。
ごめんね、大和さんにも心配させて。お会計すませちゃって」

「わかりました、ほんと、ゆっくり来てくださいね、桜子さん。お先に行きますね」
出口に向かう里優に
ありがとう
と手を振る桜子


「あ、はい、すぐにお会計させていただきます、そのままでいてくださいね」

コクンと頷く桜子
顔を覗き込むように背中を丸める翔が一言
「なんか、そういうところあるんだぁ」

「そういうって何よ?」
ムッとした表情を浮かべながら口にする

「んーなんか素直っていうか、なんかそんな感じ」

「意味わかんない。セクハラ子供っ」

「なんだよ、助けてもらってそれかよー」

「お待たせいたしました、こちらにサインをお願いいたします」

カードを受け取り
「はぁい、ご馳走さま」
さらさらとサインを書き終えると
更に一言
「ご馳走さまくらい言いなさいよ!」


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