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甘い風
第2章 愛って何でしょうね?

――――終業時刻――――
「お疲れ様ー!お先でーす!」
そう告げるとさっさと帰り支度をする桜子
その声を聞いた翔が立ち上がり、桜子に近づきながら
「桜子さん、駅まで送りますよー」
「な、何?急に?どうしたの?熱でもあるの?」
「まじかよ、人が心配して言ってるのに」
「心配って何で?」
「昼間の、、」
「あぁ、あれ?ほんと、いつものやつだから、気にしないで」
「いいよ、送ってくよ」
「キビ団子持ってないよ」
「桃太郎かよ!」
「ばれた?」
「猿役とキジ役と犬だっけ?どの役やりたい?」
「桃太郎」
「だって私に付いてくるんだから、脇役でしょ?」
「めんどくせー」
会話を聞いていた同僚達が、
「猿だな、猿!」
「いや、犬だろ、犬!」
と笑いながら翔に言葉をかける
「言葉話す猿も犬もいないでしょうがっ、僕が桃太郎に決まってるじゃないですか!全くここの大人達は!」
「一番の子供が、一番大人かもねー」
笑いながら歩き出す桜子に
「なんだよ!荷物支度するから、ちょっと待ってよー」
「タラタラしてると置いてくよー」
デスクに走り帰り支度をしながら、翔は
「大丈夫ー!脚の長さが違うから。僕コンパス長いからーすぐ追い付くもん!」
ムキーっと走り出す桜子
「お疲れ様でーしたー!」
「ちょっとぉー待ってよー」
(心配してた僕なのに、なんでこんな扱いなんだよー)
複雑な顔をして
「お疲れ様でしたー!お先に失礼しまーす」
オフィス中に笑いが渦巻いた
――チーン――
エレベーターの扉が開きカツカツと桜子は中へと進む
「ちょっとほんと、待ってよー、なんで僕が追いかけなきゃいけないわけ?」
「あはは!間に合ったんだ!だって、送りたいんでしょ?私のこと」
1階ボタンを触れながら桜子は振り向く
「なんだよ、おばさんのその変な自信!」
「私だって君くらいの時には可愛くて可愛くてそりゃー可愛くて」
「え?どこが?可愛いの欠片もないじゃん、可愛いの面影もないじゃん」
ニヤリとトゲを刺す翔
「わからないなんて可哀想な子ねぇ」
――チーン――
扉が開くとカツカツと行く桜子を追うように翔が歩き出した
「お疲れ様ー!お先でーす!」
そう告げるとさっさと帰り支度をする桜子
その声を聞いた翔が立ち上がり、桜子に近づきながら
「桜子さん、駅まで送りますよー」
「な、何?急に?どうしたの?熱でもあるの?」
「まじかよ、人が心配して言ってるのに」
「心配って何で?」
「昼間の、、」
「あぁ、あれ?ほんと、いつものやつだから、気にしないで」
「いいよ、送ってくよ」
「キビ団子持ってないよ」
「桃太郎かよ!」
「ばれた?」
「猿役とキジ役と犬だっけ?どの役やりたい?」
「桃太郎」
「だって私に付いてくるんだから、脇役でしょ?」
「めんどくせー」
会話を聞いていた同僚達が、
「猿だな、猿!」
「いや、犬だろ、犬!」
と笑いながら翔に言葉をかける
「言葉話す猿も犬もいないでしょうがっ、僕が桃太郎に決まってるじゃないですか!全くここの大人達は!」
「一番の子供が、一番大人かもねー」
笑いながら歩き出す桜子に
「なんだよ!荷物支度するから、ちょっと待ってよー」
「タラタラしてると置いてくよー」
デスクに走り帰り支度をしながら、翔は
「大丈夫ー!脚の長さが違うから。僕コンパス長いからーすぐ追い付くもん!」
ムキーっと走り出す桜子
「お疲れ様でーしたー!」
「ちょっとぉー待ってよー」
(心配してた僕なのに、なんでこんな扱いなんだよー)
複雑な顔をして
「お疲れ様でしたー!お先に失礼しまーす」
オフィス中に笑いが渦巻いた
――チーン――
エレベーターの扉が開きカツカツと桜子は中へと進む
「ちょっとほんと、待ってよー、なんで僕が追いかけなきゃいけないわけ?」
「あはは!間に合ったんだ!だって、送りたいんでしょ?私のこと」
1階ボタンを触れながら桜子は振り向く
「なんだよ、おばさんのその変な自信!」
「私だって君くらいの時には可愛くて可愛くてそりゃー可愛くて」
「え?どこが?可愛いの欠片もないじゃん、可愛いの面影もないじゃん」
ニヤリとトゲを刺す翔
「わからないなんて可哀想な子ねぇ」
――チーン――
扉が開くとカツカツと行く桜子を追うように翔が歩き出した

