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甘い風
第5章 ハマる
そのまま横を通り過ぎ
外へ

スー

甘く優しい風が彼の髪をかきあげる

(最高の天気だなぁ)

家へと向かう彼に笑みが溢れる



「おはようございまーす!」
オフィスへ着くと挨拶をしてデスクへと

「おはようございます!桜子さん、具合どうですか?」
里優の声に

「おはよう!ほんと、大丈夫!ありがと、里優ちゃん」
笑顔を彼女に向ける

「よかったぁ、本当に無理しないでくださいねっ」

屈託のない笑顔に向かって
「サンキュ!さ!仕事、仕事っ」



午前中のデスクでの仕事を片付け
「外回り行ってきまーす!そのまま直帰しまーす」

「行ってらっしゃーい」

皆の声を後にしオフィスを出ていく



自宅に戻った翔に
「あら、おかえりなさい」

「ただいまー。あ、母さん、今日から俺、家出るから」

「出るってどういうこと?」

「俺、彼女と一緒に暮らすから」

「彼女なんて、いないじゃない」

「できた」

「その人の家で暮らすの?」

「うん」

「その人はいいんだって?」

「いいって言うと思う」

「思うって。。。」
あまりにも突然のことで言葉を失う母親を気にもせず
自分の部屋へと消えていく

クローゼットから
デニムと白いシャツを取り
ボトムのポケットから鍵を握り
デニムに履き替え
ポケットへ
シャツに腕を通し
紺のニットジャケットを羽織る

リュックを取りだし
数枚の洋服と下着類
大学の教科書
取り急ぎ必要な物を詰める

…コンコン…
「なぁに?」
扉に向かって返事をすると

「入っていい?」

「どーぞ」

心配そうに母親が扉をあける
荷造りの手を止めない翔

「大学は?」

「行くよ」

「何してる人なの?」

「働いてる人」

「どこに住むの」

「西新宿」

棚からシルバーの細目のチェーンを選び
ポケットから鍵を出して
それに通し
首に掛ける

そんな息子の姿を眺めながら
「いくつなの?」

「知らなーい」

「知らないって、働いてるなら年上?」

「そうだね」

「昔から翔は言ったら聞かないから。ちゃんと学校だけは卒業してね」

「わかってるよ」

「そのうちお母さんにその人紹介してね」

「うん」

リュックを手に取り玄関に向かう翔を母親は追いかけ
「ご飯は?」心配そうに声をかける

「いらなーい」

「気をつけて」

「荷物すぐ取りにくるし」
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