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甘い風
第5章 ハマる
「私の年知ってたっけ?」

「知らない」

「だよね」

「知らないんじゃ越えられないじゃん」

「いくつ?」

「ナイショ」

「別にいいけど」

「なら聞かないでよ」笑いだす桜子

「そういえばさ、俺、携帯も知らない」

「そだね」

「あー、お腹いっぱい、ごちそうさまぁ!」

「ごちそうさま」

「片付け手伝ってー」

「はいはい、お姫様」

カチャカチャ
ジャージャー

「デニム姿、可愛くていいなぁ」

「ありがと」

後ろから抱きつく彼は
彼女の腰に腕を巻き付け
首筋にキスを落とす

「不思議ね」

「何が?」

「なんだか落ち着く」
彼女は片付ける手を止めることなく

「俺も」

「今度の日曜日に一緒に行こうか?」

「どこに?」

「輪ゴム買いに」

「うん」

「突然、ゴムなんてどうしたの?」

「大切にしたいから」
また首筋にキス
優しく何回も

「嬉しいなぁ」

「ん?」

「思われて嬉しいってこと」

「へー」

突然翔の腕を振りほどき
「寝る、おやすみ」

「どうしたの?」

「疲れた」

「何?」

「生きてること」

「えっ!?」

キッチンを突然出ていく彼女を
どう扱っていいのかわからず
戸惑いながらも彼女についていく

彼女はベッドルームの扉の前で突然膝から崩れ落ちる

慌てた翔は背後から腕を伸ばし
抱き上げベッドへ運ぶ

「大丈夫?」

ベッドで小さく丸まりながら彼女は
「なんか、酔ったみたい」

「昨日より飲んでないじゃん」

「君の想いに酔ったのかなぁ」

「どんな?」

「んー、わかんないっ」

ドサッと横に寝転び彼女の長い髪を撫でながら
「大丈夫?」

「わからない」

「わからない病だな」

「たまに発症するの」

「へー」

「急に私が生きてる意味がわからなくなったり、愛って意味がわからなくなったり」

「へー」

「へーへー病だ」

「何それ?」

「翔はへーへー病」

「へー」

「ほら出た」

力なく笑いかける彼女の口を上から塞ぐ
「なんかわかんないけど、わかる気もする」

「今のうちに言っておくけど、多分、私、愛って何かわからない冷たい人間だと思う、逃げるなら今よ」

「逃げる必要なくね?」

「怖いの、私が崩れそうで、貴方を壊しそうで、めんどくさいし、訳わからないの、たまに」

翔は無言で抱き寄せる
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