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甘い風
第2章 愛って何でしょうね?

風が
空気が
私を包み込む
優しい風に
何故自分が今
生きている
意味が見出だせない
私を取り巻く
甘ったるい優しい風
私の居場所はどこにあるの?
ねぇ、私は救われるの?
ねぇ、早く走り過ぎ去りたいの
「ねぇ、桜子さんっ、桜子さんって身長何センチ?」
屈託のない笑顔で翔は話しかける
「ん?160センチ。」
「僕より小さいとは思ってたけど、そんなに小さいんだぁ」
「世間では平均身長くらいですー」
「チビー」
ニヤニヤと勝ち誇ったような顔
「減らず口」
「だってさー、ほんとのことじゃん!股下なんて僕と比べたら子供みたいなもんじゃーん」
「子供って、君に言われたくないよ、ガキに!」
「若いって言ってくれる?」
ニヤリと勝ち誇ったように笑う翔
「クソガキ」
「なんだよ、おばさーん」
「おばさーんとは何?お姉さまと言いなさい!」
「えーやだよーこんなお姉ちゃんいらないしー」
「...」
(うまい返しが見つからない)
「うるさい!減らず口のクソガキ!さっさと仕事しなさい!」
「そんなこと言ったってさー......」
何か話しかけてはいるが、桜子は翔に背を向けて歩きだす。
(会話を重ねるうちに、だんだんコイツの性格の悪さが見えてきた。。。最初はかっこいい子だなぁなんて思ってたのに...よくしゃべるわー...あれは幻想だったのかぁ。)
桜子が、初めて見た時の翔は
冷めた目をした端正な顔立ち
どこかクールな印象だった
「おはようございまーす」
抑揚のない言葉が更にそんなイメージを植え付ける
「おはようございます。」
挨拶をするだけの距離だった
(距離近くなるとダメなタイプね。話さなきゃかっこいいのに。)
桜子の職場に4月頃からやってきた翔
時が経つうちに、女子社員達とよく笑いながら会話をしている彼を目にするようになった
(あの子、女の子と話しするんだ。話さないタイプかと思ってたわ。)
「桜子さーん!おはようございます!」
(あら、私の名前覚えたのね。あの子の名前何だっけ?)
「お!青年、おはよう!」
「青年ってなんすか?なんか今時そんな単語言う人いなくね?昭和の匂いプンプンなんですけどー!古っ!!!」
(ん?何?何を突然言ってんの?昭和?古っ?!)
桜子の思考回路が停止した。
空気が
私を包み込む
優しい風に
何故自分が今
生きている
意味が見出だせない
私を取り巻く
甘ったるい優しい風
私の居場所はどこにあるの?
ねぇ、私は救われるの?
ねぇ、早く走り過ぎ去りたいの
「ねぇ、桜子さんっ、桜子さんって身長何センチ?」
屈託のない笑顔で翔は話しかける
「ん?160センチ。」
「僕より小さいとは思ってたけど、そんなに小さいんだぁ」
「世間では平均身長くらいですー」
「チビー」
ニヤニヤと勝ち誇ったような顔
「減らず口」
「だってさー、ほんとのことじゃん!股下なんて僕と比べたら子供みたいなもんじゃーん」
「子供って、君に言われたくないよ、ガキに!」
「若いって言ってくれる?」
ニヤリと勝ち誇ったように笑う翔
「クソガキ」
「なんだよ、おばさーん」
「おばさーんとは何?お姉さまと言いなさい!」
「えーやだよーこんなお姉ちゃんいらないしー」
「...」
(うまい返しが見つからない)
「うるさい!減らず口のクソガキ!さっさと仕事しなさい!」
「そんなこと言ったってさー......」
何か話しかけてはいるが、桜子は翔に背を向けて歩きだす。
(会話を重ねるうちに、だんだんコイツの性格の悪さが見えてきた。。。最初はかっこいい子だなぁなんて思ってたのに...よくしゃべるわー...あれは幻想だったのかぁ。)
桜子が、初めて見た時の翔は
冷めた目をした端正な顔立ち
どこかクールな印象だった
「おはようございまーす」
抑揚のない言葉が更にそんなイメージを植え付ける
「おはようございます。」
挨拶をするだけの距離だった
(距離近くなるとダメなタイプね。話さなきゃかっこいいのに。)
桜子の職場に4月頃からやってきた翔
時が経つうちに、女子社員達とよく笑いながら会話をしている彼を目にするようになった
(あの子、女の子と話しするんだ。話さないタイプかと思ってたわ。)
「桜子さーん!おはようございます!」
(あら、私の名前覚えたのね。あの子の名前何だっけ?)
「お!青年、おはよう!」
「青年ってなんすか?なんか今時そんな単語言う人いなくね?昭和の匂いプンプンなんですけどー!古っ!!!」
(ん?何?何を突然言ってんの?昭和?古っ?!)
桜子の思考回路が停止した。

