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甘い風
第6章 精算
『怖い』と何度も呟く彼女を想い

授業を受けつつ上の空

(俺の何が怖いんだろう、まだ学生だからかなぁ。)


ぼんやり外を眺め頭の中で彼女を想い浮かべる

(どうしたら怖いって気持ちが無くなるのかなぁ…)

「本日はここまで。また来週」

ーーガラガラーー
教授が退室し
ざわつく教室

頬杖ついたまま動かない翔に向かって
「何?何?悩めるお年頃?」
彼の肩に腕をかけるタケル

「なんだよ、ベタベタすんなよ」
フワリと笑い腕を払う

タケルは笑いながら
「飯行く?」

「うん、いこ」

「どうよ、彼女は?」

「どうって何が?」

教室を出て学食へ向かう二人

「一応挨拶がわりに聞いただけだよ」

「ふぅん。最高だよ」

「ノロケかよ」

「まぁな」

「何食う?」

「ラーメン」

「何歳か聞いた?」

「聞いたけど」

「聞いたけどってなんだよ、何歳かも知らねーで一緒に暮らしてんの?」

「一応聞いたけど、はぐらかされた」

「へー」

「すげー年上で焦って急に、結婚して、とか言い出してきたらどーすんの?」

「そういうタイプじゃないから」

「ま、お前がいいならいいんだけどさ」

「まだまだ学生だしな」

「今度、家に遊びに行かせてよ」

「うん、彼女に聞いておく」

「そういえばさ、飯、彼女が作ってくれんの?」

「うん、美味いよ」

「へー」

「写真とかないの?」

「何の?」

「彼女の」

「ないよ、まだ」

「見てみたーい」

「そのうちな」

「謎っていいな」

「何がだよ?」

「こんな顔でこんなスタイルで、何歳で、ってそういうのわかんねーと、すげー気になってますます見てみたくなる」

「俺はお前がどんな人を想像するのかが知りたいわ」

「全然想像つかねー、お前の彼女って存在自体」

「んじゃ想像すんなよ」

「おもしれー」

「綺麗な人だよ、会話も面白いし」

「へー」

「彼女も法学部だったって言ってた」

「へー」

彼女の数少ない情報を口にして
昼食を済ませた

「タケル、俺タバコ吸ってから次いくわ」

「んー、じゃお先、またなー」

「また」

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