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甘い風
第8章 熱
桜子の腕を自分の腰に巻き付け
「ちゃんと掴まってろよ」

「うん」
ギュッと彼にしがみついた

ドクドクドクと低い音をたてながら都会を走るのは桜子にとって初めての経験だった

(気持ちいい。あ、今日、スーパー寄ってもらおっと)

翔はバイクを止めて
「降りて。この駐車場に停めるから」

「家帰らないの?近所のスーパーに寄って欲しくて」

「飯、食べて帰ろ」

「どこで?」

「すぐそこ」

バイクを押し駐車場に停める翔を眺めながら
ヘルメットを脱ぐ桜子

「鞄、さんきゅ、ほら、メットちょうだい」

手渡す桜子は
「何?何食べる?」

「たまにはフレンチ」
前髪を直し
ほら、と言わんばかりに彼女の手を取り
指先を絡めて握る彼

「フレンチ久々だなぁ」
ポツリと桜子

「誰と行ったの?」

「友達」

「ふーん」

彼女の手を引き
扉を開けるのは有名な超高級フレンチ

「翔、学生の身分でこんなところ、どうして知ってるの?」

「いらっしゃいませ、木了様。本日はお坊っちゃまとお連れ様の2名様でよろしいですか?」

「うん、景色のいいところ、よろしく」

「かしこまりました。こちらへどうぞ」

席へ案内され椅子を引いてもらうと
「ありがとうございます」
エレガントな立ち居振舞いの彼女

「何でここ知ってるの?」

「内緒」

「それは私の台詞でしょ」

「来たことある?ここ」

「うん」

「へーあるんだ。誰と?」

「内緒」
ムッとする翔を見てすぐに
「ウソ。友達と」



メニューリストを眺め
「俺、ペリエ。桜子は?」

「白ワインがいい」

「どれがいい?」

「シャブリ、フルボトルで」

「わかった」
翔はアイコンタクトでスタッフを呼ぶと

「いらっしゃいませ、お坊ちゃま、本日はいかがいたしますか?」

「まずは俺はペリエと彼女はシャブリをフルボトルで」

「かしこまりました」

スタッフが立ち去り

「今日は何が起こってるの?」
不思議そうに翔に尋ねる桜子

「特に。」

「特にって場所でもない気がするんだけど」

「そう?」

「そうでしょ」


「お待たせ致しました」
翔のペリエと桜子の白ワインを用意

「お疲れ様、乾杯」
グラスを目の高さに上げニコリと微笑む彼女

「お疲れ。乾杯」
お同じくグラスを上げる翔

「うーん、おいしい!やっぱりシャブリ好きだわ」
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