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君へ贈る愛の唄
第7章 告白
「一度、一緒に仕事をしたことがあって」
「ふーん。なかなか可愛い子じゃないか」
「ええ…」
すると日野さんは、コーヒーを飲み干して言った。
「じゃあ、俺は先戻ってるから、一条はもう少しゆっくりしてこいよ」
「もう行っちゃうんすか!?」
「いいからいいから」
「えっ?」
日野さんはオレの肩をポンと叩くと、意味深な笑みを浮かべて行ってしまった。
日野さん、絶対誤解してるよな…。
さやかはスタッフ同士、楽しそうに談笑していた。
ーーーー
あれは2か月前の事。
午前中からここ店内は、広告効果もあって、たくさんの人でにぎわっていた。
オレは急きょ、レジ応援に入ることになり、そのとき組んだのが彼女だったのだ。
オレは「よろしくね」と声を掛け、彼女のネームプレートを確認した。
"山本さやか"か…。芸能人みたいな名前だと思った。
「よ、よろしくお願いします」
ショートボブが似合う、目のぱっちりしたキレイな子だった。