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君へ贈る愛の唄
第8章 一歩前進
拓也side
それから3日後。
売り場で工具の品出しをしていると、日野さんがやって来てオレに言った。
「山本さんが入ってから、なんだか男性客が増えたと思わないか?」
「そういえば」
確かにさやかのレジには、他のレジに比べて男の客が多く並ぶことに、オレも気づいていた。
「テレビに出ているアイドルみたいだもんな。彼女、付き合ってるやついるのかな…?」
日野さんは体育会系の29才で、独身だった。
「もしかして日野さん、彼女の事狙ってますか?」
「べ、別に。ただ聞いただけだよ」
「へぇー」
何気に言ったオレの言葉に日野さん、ポッと顔が赤くなったぞ?