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君へ贈る愛の唄
第9章 あやまち
コト…
「お義母さん、お茶をどうぞ」
「どうもありがとう」
私は義母と向き合い座った。
家が遠く離れているから、なかなか会えなかったのだ。
「ほんとにお久しぶりです」
「彩音さんは相変わらず、若くて可愛らしいわね」
「そんなこと、もう年ですから。あ、拓也はもう少ししたら帰ってきますので」
「拓也にずっと会いたかったのよ。男の子だから全然電話もかけてこないしね。元気にしてるか、お父さんといつも気に掛けていたわ」
「ごめんなさいっ、私気がつかなくて」
「ううん、あなたを責めてるんじゃないのよ。そうそう今日来たのはね」
…?
お義母さんは、バッグの中から2つ折りになった台紙のような物を取り出すと、テーブルの上に置いた。
「彩音さんこの方ね、私の知り合いの息子さんなの。一度会ってみない?」
「えっ」
お義母さんが開いて見せたのは、お見合い写真だとわかった。