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君へ贈る愛の唄
第9章 あやまち

今晩の食卓には、久しぶりに義母が加わった。
私の心はどんより重かったが、努めて明るく振る舞っていた。

「彩音さん、すごくおいしいわよ。こんな料理上手なお母さんで、たくは幸せね?」

「うん」


拓也はもぐもぐ食べている。

義母はお見合いの話題には触れなかった。

すると。

「おばあちゃん、今夜はたくと一緒に寝たいんだけど、いいかしら?」

義母にそう言われた拓也は、ちょっとびっくりしていたけど笑顔で答えた。


「いいよ。だけどオレ、そんな早く眠れるかな?ははは」

拓也は昔からおばあちゃん思いの、優しい子だった。
でも修二さんが亡くなって義母が拓也を引き取ると言った時、拓也は私と暮らすと強く言い張ってくれたんだ。
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