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君へ贈る愛の唄
第9章 あやまち

祖母は、オレと母さんを離れさせようとしている…。
一体何のために?

わかっているはずだ。オレと母さんが、実の親子以上に強い絆で結ばれてるって。
お互い、なくてはならない存在だってことも。


なのに、今になってそんな事を言うわけは…
一つしか考えられなかった。

つまり

祖母は、オレ達2人の仲を勘ぐっているのだ。

ーーーー

オレは祖母が寝静まるのをじっと待った。
やがてスースーと規則正しい寝息を確認すると、
オレは母さんの部屋をそっと開けた。


「…うう…っ…ヒク…」

母さんは布団の中で泣いているようだ。
オレは胸が張り裂けそうになった…。

「母さんてば」

オレは布団の上から優しくポンポンした。

すると母さんはびっくりして顔を見せ、体を起こしながら言った。

「…っ、拓也来ちゃだめでしょう。おばあちゃんに見つかったらどうするの!?」
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