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おなとも!
第3章

「お、お、お、おぼっちゃまの、お、お友達・・・・・!?」
ホワムーお抱えの運転手らしい白髪の初老男性はワナワナと震えながら口元に手を当て、涙目で私の顔をバックミラー越しに見つめている。
「タカハシサチヨさんっていうんだぁ。いい人なんだぜぇ」
ホワムーはそう言うと、やはり口元しか見えていない笑顔をじいやに向けた。
「タカハシサチヨ様・・・。まさか・・・なんと・・・。ずっとおひとりでお過ごしだったおぼっちゃまにお友達が・・・・。タマキ、感激にございます」
じいやの中では私はすでにホワムーの友達ということになっているらしいが、正確にはホワムーが先ほど述べた通り“ホワムーが友達になりたいと思っている友達になるかも知れない子”である。
しかし当然のことながら私は訂正したりしなかった。
訂正したところで号泣しはじめたじいやの耳には届かないであろうし、なにより、明日死ぬからである。
「ちょっとじいやぁ!泣いてねぇで早く車出してよぉ。俺は一刻も早くウチに帰りたいんだよぉ」
ホワムーは助手席に乗り込むとどこからともなくチェック柄、無論バーバリーの、を取り出し、激しく嗚咽するじいやに差し出した。
人智を超えた変態であっても意外と優しいところはあるらしい。
じいやはホワムーに「おぼっちゃま、ありがとうございます」とエグエグしながら礼を述べた上でおぼっちゃまの親切心を素直に受け取り涙を拭うと、静かに車を発進させた。
ホワムーお抱えの運転手らしい白髪の初老男性はワナワナと震えながら口元に手を当て、涙目で私の顔をバックミラー越しに見つめている。
「タカハシサチヨさんっていうんだぁ。いい人なんだぜぇ」
ホワムーはそう言うと、やはり口元しか見えていない笑顔をじいやに向けた。
「タカハシサチヨ様・・・。まさか・・・なんと・・・。ずっとおひとりでお過ごしだったおぼっちゃまにお友達が・・・・。タマキ、感激にございます」
じいやの中では私はすでにホワムーの友達ということになっているらしいが、正確にはホワムーが先ほど述べた通り“ホワムーが友達になりたいと思っている友達になるかも知れない子”である。
しかし当然のことながら私は訂正したりしなかった。
訂正したところで号泣しはじめたじいやの耳には届かないであろうし、なにより、明日死ぬからである。
「ちょっとじいやぁ!泣いてねぇで早く車出してよぉ。俺は一刻も早くウチに帰りたいんだよぉ」
ホワムーは助手席に乗り込むとどこからともなくチェック柄、無論バーバリーの、を取り出し、激しく嗚咽するじいやに差し出した。
人智を超えた変態であっても意外と優しいところはあるらしい。
じいやはホワムーに「おぼっちゃま、ありがとうございます」とエグエグしながら礼を述べた上でおぼっちゃまの親切心を素直に受け取り涙を拭うと、静かに車を発進させた。

