この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
おなとも!
第3章

「ついたぞぉ」
ホワムーの言葉にハッとして慌てて膝の上のリュックを抱え顔を上げると、運転手のタマじいは光速としか思えない速度でいつの間にか運転席から降り、そして親切丁寧としか言えない態度で後部座席のドアを開けてくれていた。
私は「す、すみません」と平凡極まりない礼を脇汗かきながら述べつつ車を降り、目の前に広がる門構えを見上げて呆気に取られた。
視界いっぱいに広がるどでかい門。
私が修学旅行生であったなら確実に有名なお寺か何かだと勘違いしそうなレベルの趣だ。
「え、あの・・・」
尋ねる間もなく、ホワムーは門の隣に設置された勝手口らしき小さい扉のチャイムを鳴らし、「俺」とモニターに向かって述べている。
見れば、さきほど私を降ろすために後部座席のドアを開けてくれたタマじいの姿は蜃気楼のように消え、代わりに塀のずーっと向こうに消えていくクラウン的な高級車の後姿が見えた。
「こ、ここが、オカモトくんち?」
返答を得る前に、門を支える石柱に“岡本”の表札が見えた。
ということはこれが正面玄関らしい。
察するに、先ほど車内から見たえんえん続く木塀は屋敷のぐるりを囲っている塀なのだろう。
石塀の上からはもはや何の木かすら分からない高級そうな木が青々と生い茂っている。
「そうだよぉ。早く来いってぇ」
呆然としている間にもどでかい門の片側がギィィと開いた。
その隙間からホワムーは前途のセリフを私に向けていたというわけだ。
慌ててあとに続くと、内側に人はいなかった。
どうやら屋敷内から自動開閉出来る仕組みになっているらしい。
門の中へ足を踏み入れ、驚愕した。
ホワムーの言葉にハッとして慌てて膝の上のリュックを抱え顔を上げると、運転手のタマじいは光速としか思えない速度でいつの間にか運転席から降り、そして親切丁寧としか言えない態度で後部座席のドアを開けてくれていた。
私は「す、すみません」と平凡極まりない礼を脇汗かきながら述べつつ車を降り、目の前に広がる門構えを見上げて呆気に取られた。
視界いっぱいに広がるどでかい門。
私が修学旅行生であったなら確実に有名なお寺か何かだと勘違いしそうなレベルの趣だ。
「え、あの・・・」
尋ねる間もなく、ホワムーは門の隣に設置された勝手口らしき小さい扉のチャイムを鳴らし、「俺」とモニターに向かって述べている。
見れば、さきほど私を降ろすために後部座席のドアを開けてくれたタマじいの姿は蜃気楼のように消え、代わりに塀のずーっと向こうに消えていくクラウン的な高級車の後姿が見えた。
「こ、ここが、オカモトくんち?」
返答を得る前に、門を支える石柱に“岡本”の表札が見えた。
ということはこれが正面玄関らしい。
察するに、先ほど車内から見たえんえん続く木塀は屋敷のぐるりを囲っている塀なのだろう。
石塀の上からはもはや何の木かすら分からない高級そうな木が青々と生い茂っている。
「そうだよぉ。早く来いってぇ」
呆然としている間にもどでかい門の片側がギィィと開いた。
その隙間からホワムーは前途のセリフを私に向けていたというわけだ。
慌ててあとに続くと、内側に人はいなかった。
どうやら屋敷内から自動開閉出来る仕組みになっているらしい。
門の中へ足を踏み入れ、驚愕した。

