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透明な鎖
第1章 被虐性愛
「……そんなこと……ないです」
恥ずかしくて俯いたあたしの顔に先輩が手を添え、上を向かせる。
「こっち向いて。確かめてやるよ」
先輩の顔が徐々に近付き、あたしの唇に触れる。
「……んっ」
あたしの唇を割って、先輩の舌が入り込む。
口内を隅々までかき回され、その気持ち良さに力が抜けそうになる。
先輩の首に手を回し、深くなっていくキスに応えようとする。
しばらく先輩のキスに酔い痴れた後、ゆっくりと唇が離れた。
「お前、昔はキスも下手だったのに」
先輩の言葉が、お酒とキスの所為で朦朧としているあたしの記憶を思い起こさせていく。
顔に触れていた手が、脇腹を掠め、下へと降りていった。