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第12章 その12 あっ、ｺｺにも長編が☆

『勉学は裏切らない――――――』


あれは俺がそう思って、
してきたことだったから。

俺には両親が居ない。
いや、正確には居るのだが、血の繋がりが無いのだ。

父親も地方で医者をしている。
内科の開業医だ。


母親も医者の嫁らしく、
聡明で優しい人だ。
傍から見れば経済力・学力、名声を兼ね揃えた名士だ。

俺は、
自分の幼少時代から高校生までを思い出す。


物心ついた時には嵯峨野の家に居た。
医者らしく、厳格な父親と優しく穏やかな母親。
地方でも少ない大豪邸。


幼稚園や小学校のころから、
ずっと『嵯峨野さん家の優等生』だった。