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本日もエロ日和なり
第16章 その16
良性か悪性か分からない。
検査する金ももう無かった。

こちらに知人もいないし、もともと社交的でもないため地元にも仲の良い友人は居なかった。


ボロアパートでも家賃と光熱費、食費がなければ生活できない。

大家に追い出され、
荷物だけ持って出た。
工場長は『短期間だけでもウチに住みなさい』
と言ってくれたが、
中学生の娘さんが2人居る町工場に厄介になるわけにいかない。


―――この公園の近くを歩いていたら、
この田中さん(仮)に「兄さんよ、少し寝ていけ」
と声をかけられたのだ。


三日間だけ。
そう思って腰をおろした。

が、
案外居心地が良くて…
もう半年くらいになる。

婆さんもいるし、
まだ若そうな男性もいる。
ゴミ箱から服を取ってきて食べ物は捨てられた弁当の残りを拾う。


当然だが、
この公園の近くを通りかかる人はあまり居ない。
だけれど少し歩くと駅があるから…
夕方以降は比較的捨てられた食材もあった。


こうして、
1ヶ月に一度ボランティア団体が炊き出しにも来る。
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