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本日もエロ日和なり
第16章 その16
そういうものか。
俺はもう長く自分の顔すら見ていない。
Y公園にトイレはあり鏡もあるけれど…
『ホームレス注意』と書かれた紙が張ってあり、
何となく利用しづらい。用を足して逃げるように後にするだけ。
だけれどヒゲはボサボサだし、
髪も伸びたまま放置。
服装は防寒さえ出来たらよいから、持ってきたダウンをずーっと着ている。
一見して『フツーの人ではない』
だろう。
「…描いた絵はどうするの」
「自分の部屋に置いておくよ」
サラサラカリカリと鉛筆の音がした。
街灯が点灯した。。
黄色い暖かそうな光が周囲を包む。
上を見上げると、
女性は「あっ、
動くのダメって言ったでしょ!」
と怒った。
「………ああ、
悪い……」
昨日から続けて弁当を1日一箱食べたからだろうか。
久しぶりに人間らしい感情が湧いた気がする。
元気な女子高校生に触発されたのかもしれない。
風が吹いた。
「さむっ」
……寒いなら帰ればいいのに……
「描いたら帰るね」
俺の心を読んだように呟く。
そうか、
と思って放って置いた。
「出来た。
ほらっ」
ニコニコ笑い、
スケッチブックを見せてくる。
少し霞んで見えづらい。
「……どれ、
見せて」
手を伸ばすとスケッチブックを渡された。
…………。
うん、きっと上手い部類には入るのだろう。
「………俺こんな顔なのか」
俺はもう長く自分の顔すら見ていない。
Y公園にトイレはあり鏡もあるけれど…
『ホームレス注意』と書かれた紙が張ってあり、
何となく利用しづらい。用を足して逃げるように後にするだけ。
だけれどヒゲはボサボサだし、
髪も伸びたまま放置。
服装は防寒さえ出来たらよいから、持ってきたダウンをずーっと着ている。
一見して『フツーの人ではない』
だろう。
「…描いた絵はどうするの」
「自分の部屋に置いておくよ」
サラサラカリカリと鉛筆の音がした。
街灯が点灯した。。
黄色い暖かそうな光が周囲を包む。
上を見上げると、
女性は「あっ、
動くのダメって言ったでしょ!」
と怒った。
「………ああ、
悪い……」
昨日から続けて弁当を1日一箱食べたからだろうか。
久しぶりに人間らしい感情が湧いた気がする。
元気な女子高校生に触発されたのかもしれない。
風が吹いた。
「さむっ」
……寒いなら帰ればいいのに……
「描いたら帰るね」
俺の心を読んだように呟く。
そうか、
と思って放って置いた。
「出来た。
ほらっ」
ニコニコ笑い、
スケッチブックを見せてくる。
少し霞んで見えづらい。
「……どれ、
見せて」
手を伸ばすとスケッチブックを渡された。
…………。
うん、きっと上手い部類には入るのだろう。
「………俺こんな顔なのか」