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第18章 その18

村井は学生時代ラグビーをした経験から、
体格もよく顔キリッとした美形。

昔からよくモテた。

27歳の時にキャスターをしていた2つ下の女性と結婚して、
2人の子供がいる。
奥さんは結婚を機に退社し、
フリーでイベントの司会など活動していると聞いている。


俺は夕美のことは社内ではベラベラ喋らない。
が、
この時は少し……
所帯持ちの村井に自慢して屈辱感を持たせたくなった。


「いやぁ、
交際してる女がなぁ」

「へぇ、相手いくつ？」
「26歳。
年の差だな(苦笑)」
実は自慢である。

「若い！
お前そんな若い子とよく居られるな？
ワガママ言ったり『あれ買って〜、これはヤダ〜』とか料理もしないだろう」


「それがな、
彼女は全く無いんだ。
自分の物は自分で買いたいからって……。
毎日メシもちゃんと作ってるよ」

「えっ、同棲してるの？」
「ああ。
半年前からだけどな。
俺はその子にプロポーズしようかと思ってるんだ」


俺は村井に対して優越感を味わった。
「これが写メ」
見せろと言われもしないのに、
スマホで写真を見せた。


「おっ、結構かわいいな………
この子がお前と？
仕事してる子？」

「ああ、アパレルの販売してるよ」
俺は自慢には聞こえないように、
さりげなく言う。


「へぇ〜〜〜〜〜。
良かったなぁ。
……まさかとは思うけど、騙されてはないよな？？」

「ああ？
彼女は凄くいい子だよ。
嘘もつかないしな。
夜に遊び歩いたりもほとんど無いよ。
出る時は必ず連絡があるよ。きちんとしてる」

「マジか」


「マジマジ。
今時あんないい子居ないよ。
文句も全く言わないし、
不満も口にしたこともないしな。」

「………それ何か逆に怖くないか？」