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本日もエロ日和なり
第22章 その22
「え、
そうだったの?
おめでとう!」


翌日の午後12時過ぎ。

昼食を取るため、
社外に出て歩いていると幼なじみの菜穂から着信が入った。


菜穂は、おめでたなのだという。
3ヶ月と判明したばかり。
電話越しに、
華やいだ声で話す菜穂。

「結婚式は予定通りだよ。来てね!
お料理が凄く美味しい式場にしたから(笑)」

「あはは、
菜穂らしいね(苦笑)」
菜穂は昔からおっとりしていて、
誰とも仲良くなれる穏やかな子だ。
ケンカもした記憶があるけれど、
菜穂は朗らかに笑っているイメージが強い。

家庭的で、
高校生の頃もよくケーキやらクッキーやらを自宅で焼いていた。

「旦那さんになる人とは何処で知り合ったの?
えと……貴士さんだっけ」

「それがね、
笑っちゃうような馴れ初めなのよ。
わたしが仕事中に高熱で倒れたの。
文字通り前にフラッと倒れたのよ。
そしたらちょうど前に居たの。業者で出入りしてた彼がしゃがんで空調修理中だったのよ」


「菜穂、
良かったね。
結婚式は必ず行くよ」まどかは昼食をコンビニにて買い、社に戻ることにする。TELをしていたら店に入る時間がなくなる。

「まーちゃんは彼とか居ないの?
そっちはココより都会でしょ?沢山出逢いありそうね」

「まぁ、フツーにね」
昔からのあだ名で呼ぶ菜穂に、
まさか〔不倫彼がいる〕と言える筈もなく適当に誤魔化した。
すると、
「へえっ、やっぱり居るんだね!
どんな人??」
と踏み込んでくる。
「………地味で真面目で………気弱な人かな?」


TEL越しの距離感から、
ふと本音を漏らした。


「まーちゃんが付き合うのは真面目で素敵な人なんだろうなぁ」

菜穂の屈託ない弾んだ声に、
まどかは苛立ちと罪悪感を覚えて……
「ごめん菜穂、
仕事戻らなきゃだから」
と通話を終了した。



通りは昼食を取ろうと社外に出ている人で溢れていた。
近くには県庁があるため、昼食時間は人混みになる。

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