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第24章 その24 あれれ、ｺｺにも長編発見☆

給仕係の女性店員も、


周囲の女性客もチラチラ見ている。



坂下有一は、
「元気だよ。
良かった、連絡ないから心配してたんだ。」
と唯依に微笑む。



唯依は、
俯いて恥ずかしそうに「………うん……」ともじもじする。




「でも、
ごめんね？
連絡無くてもしなかったのには理由があるんだ」


「え？」
唯依が顔を上げた。


「僕はね、
ある女性に惚れ込んでしまっていてね。本命なんだよ。
ね？
井田遼子さん？」


ニヤリとニヒルにも見える笑い方をして、
坂下は遼子を見た。

（本名、
知られてたのか…）



不思議ではない。
アヤベも坂下も同じホテルでコトを致したのだ。

バッグの中身を見れば本名くらい直ぐ分かる。



遼子は「………そうね」
と冷静に返す。


坂下は有能だ。

決して店内に響くような声は挙げない。
そのくせ耳に通る力強い話し方する。



「ええっ？
本命って………遼子さんなの？！」
唯依がパニックを起こす。