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第24章 その24 あれれ、ｺｺにも長編発見☆

とりあえず、
実家に居るらしい。



アヤベからのTELを切り再びセールスに回る。


夜７時前、
切り上げて社に戻る。


部長が「ああ、
井田くん！」と手招きした。


遼子は（唯依のことだな）と思った。

部長は案の定、
「桜田くんのお母様から連絡があってね。
寿退社をすると言われたんだよ」
と唯依の話題を出して困惑気味である。

寿退社って……自棄かしら？

「急に退職と言われてもねぇ……
困るなぁ。
婚約者からも連絡があったんだよ」


「え？」
有一かな……と遼子は考えた。

が、
部長は「何でもお父上の後輩に当たる医者だそうでね。
個人開業しているらしい。ご丁寧に謝罪を受けてしまったよ……規則を破り願いを届ける前に退職となったから、違約金を振り込むと言って本当に70万入ってたよ……
はぁ、女性社員は貴重なのに………あ。井田くんは辞めないでね！」


部長はごちゃごちゃと1人文句を言い、
遼子に『辞めないでね〜』と繰り返した。



遼子は何となく唯依は辞めるのではないかと考えていたので、
辞めたのが急でも特別驚かない。


しかし、
寿退社とは………




ふと、『有一に訊ねてみようかな』
と思った。
（まぁあの冷徹男なら「ああ、そう」位だよね）
と思い直して言うのは止めた。



アヤベと坂下。。
遼子は、
弟を2人抱えたような錯覚を感じて微笑んだ…………………