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第27章 その27

女の子の肩に手を置いた。

女の子がビックリした表情を見せる。

『――――俺の顔、
見たことない？』
マスクを外して通常の声で3人に告げる。



『え？！遊？？』
『うそーっ』
『遊だー』キャーキャー言い始める3人。


遊は3人にグイッと顔を近づけ、
『君らみたいな人間、
俺大っっっキライなんだよね』と思い切り軽蔑の眼差しで言い放つ。


3人はピタリと黙り、
顔を赤くして下を向いた。

車内にいた他の乗客が「え、遊だってさ」「えー千載一遇の？」「うそぉ」とざわつき始めた。


電車がちょうど停車したのを見て、
遊は女の子の手を握って駆け出した。